BLOGブログ
2026.09.30
中秋節――子どもたちのためのお祭り


中秋節は、子どもたちが一年の中で最も楽しみにしている行事の一つです。
でも、実は中秋節を楽しみにしているのは子どもたちだけではありません。私たち、普段は仕事をしている大人たちも、子どもたちに負けないくらい、この日を心待ちにしています。
毎年、中秋節といえば、きらきらと輝く星形のランタンや、みんなで一緒に楽しむ「破月餅(ポアコー)」のひとときを思い浮かべます。
けれど、私にとって今年の中秋節は、いつもとは少し違う、特別で心に残るものになりました。
一番楽しく、そして一番心が温かくなったのは、パーティーが始まった瞬間ではありません。
みんなで一緒に、会社で中秋節の食卓を準備した、その時間そのものが、一番思い出深いひとときでした。
紙の上のアイデアから、役割分担まで

今回の中秋節の準備は、数日前から始まりました。
みんなで話し合い、「自分たちらしい、オリジナルの中秋節の食卓を作ろう」と計画を立てました。
ただ市場でザボンや月餅を買ってきて、テーブルの上に並べるだけではありません。
今回は、色とりどりの果物を使って、小さな「フルーツ動物園」を作ろうということになりました。
みんな仕事で忙しかったため、話し合いはグループチャットで行いました。
それでも決して適当に済ませるようなことはなく、むしろ次々と面白いアイデアが出てきました。
黄色いメロンでカメを作ろう、ザボンの果肉でふわふわの犬を作ろう、洋ナシとブドウでハリネズミを作ろう、リンゴやグアバでウサギやフクロウを作ろう。
必要な材料や飾りも、すぐに細かくリストアップされました。
果物:
ニンニクのような形をした房のザボン、柿、リンゴ、洋ナシ、グアバ、ブドウ、メロン、ドラゴンフルーツ、たくさん実をつけた柿の枝など。
飾り・小物:
ベトナムの伝統的な「チャンコン」柄のテーブルクロス、星形のランタン、小さな提灯、台座、竹製の籠や皿など。
そして、それぞれが担当を決めました。
熟した実がたくさん付いた柿の枝を探す人、色鮮やかで新鮮な果物を買う人、飾り付けに必要な小物を準備する人。
こうして、少しずつ準備が整っていきました。
笑顔と創造力が生まれた、みんなの時間


いよいよ当日。
部屋は笑い声と活気でいっぱいになりました。
みんなが袖をまくり、それぞれができることを担当しながら、一緒に作業を始めました。
手先の器用な人は、ザボンの果肉を一房ずつ丁寧にほぐし、ふわふわの毛並みを作って、かわいい2匹の小さな犬に仕上げました。
別の人は、洋ナシにブドウを一粒ずつ丁寧に刺して、トゲトゲしたハリネズミを作りました。
また別のグループは、メロンを切って形を整え、ウサギに目を付けたり、魚にヒレを付けたり、黄色いメロンをかわいいカメの形に仕上げたりしました。
指にザボンの果汁がついたり、最初はちょっと「何の動物だろう?」と思うような形になったりして、みんなで大笑いする場面もありました。
でも、そんなちょっとした不器用さこそが、かけがえのない思い出になりました。
みんなで相談しながら、一緒に枝を飾ったり、月餅を並べたり、柿の盆栽を囲むように一つひとつのお菓子や果物を配置したり。
その一つひとつの作業を通して、私たちの距離はいつの間にか、ぐっと近くなっていました。
色鮮やかな完成品と、待ちに待った「破月餅」

ついに完成した食卓を、特徴的な模様のテーブルクロスの上に並べてみると、みんなが「すごい!」と声を上げ、完成した作品を誇らしげに眺めました。
そこには秋らしい色とりどりの風景が広がっていました。
鮮やかな黄色の柿、真っ赤なドラゴンフルーツ、かわいらしいザボンの犬、メロンのカメ、ブドウのハリネズミ。
そして、その後ろには、きらきらと輝く星形のランタン。
一つひとつが、みんなで一緒に作り上げた中秋節ならではの景色になりました。
そして迎えた中秋節当日。
みんなで中秋節の食卓を囲み、笑顔で記念写真を撮った後、いよいよ待ちに待った時間がやってきました。
「破月餅(ポアコー)」の時間です!
みんなで甘くてジューシーなザボンを味わい、香り豊かな月餅を食べ、テーブルに並んだ小さなプレゼントを分け合いました。
この日の楽しさは、いつも以上に大きなものになりました。
なぜなら、テーブルの上に並んでいる一つひとつのものに、みんなの努力、アイデア、そして温かい気持ちが詰まっていることを、誰もが分かっていたからです。
今年の中秋節は、単なるカレンダー上の一つの行事ではありませんでした。
それは、みんなで力を合わせ、笑い合い、支え合った、素敵な思い出になりました。
幸せは、必ずしもゴールにあるものではないのかもしれません。
私たちが一緒に歩き、考え、笑い、そして分かち合った――
その道のりそのものに、幸せはあるのだと思います。




